学生の学習評価データを洞察することは非常に重要です。
例えば、教室内での照明が切れていないか、学習環境が整っているか、生徒が疲れてストレスを感じていないかなどの変化を察知することは、 学習指導を進める上で重要です。これらのデータは、教材を「リアルタイム」で確認するか、それとも授業の進行を切り替えて、 教室の状況に合わせて別の授業を計画するか、教員に気づきを与えます。
教育者は(無意識および意識的に)教育現場の様々な場面で学生の学習傾向に関するデータを分析し、学生の学力向上をサポートしています。
データに基づくインサイトは、課題、小テスト、試験などの継続的な評価に生かされ、評価を終着点から、学習の通過点に変化させます。
- 95%または5%の生徒が正解したのは、どのような問題だったか? (何を学生が学んだか測定するのに適切な質問だったか)
- 特定のルーブリックが何回適用されたか?(どのような項目が共通して見落とされがちだったか)?
- 特定の評価の平均スコアは何点だったか?(テストの難易度は適切だったか)
これらの評価データに基づいたインサイトは、学生間の学習ギャップを埋めるための効果的な指導を行うために役立ちます。
Turnitinが提供するFeedback StudioやGradescope 等のソリューションは、 学生の学習評価データに関するインサイトを提供することで、教員が学生の学習を包括的にサポートすることに役立ちます。
教員はGradescopeを利用して、項目分析と採点が効率化することで、 学生の学習傾向に関する継続的なインサイトを取得することができます。課題や試験の問題に対して学生の理解度を詳細に把握することで、 学生の学習ギャップを埋めるために必要なポイントを理解することが必要です。
Gradescopeは、ボタンをワンクリックでクラス全体のパフォーマンスに関する統計情報を教員に提供し、学生の評価だけでなく、 教員自身の試験の形式とや構成も評価します。学生の学習状況を理解することは非常に重要であり、 作成した試験が学力を正確に評価できているか判断することも同様に重要です。
このようなデータは、期末試験やレポート、定期テスト等のテストを行う前に、各学生に合わせた指導や学習計画役立ちます。 学習プロセスの上で生徒をサポートすることは、学習成果が向上することに加え、教員による学習の見届けも実感できるため、アカデミック・ インテグリティの維持にもつながります。また、 学生にとっても重要な要素である独自の思考を育む学習と成長過程をしっかりサポートしてくことができます。
一方Feedback Studio は、学生のレポートを通して、 ライティングスキルに関するデータに基いたインサイトを教員に提供します。
例えば、オンラインレポートの評価方法として、各自で設定可能な「ドラッグ&ドロップコメント」 繰り返し使用できるコメントを学内で共有することで、評価の一貫性を高めることができます。また、 特定のコメントの使用度を視覚的に確認することにより、学習のギャップや課題に対する全体の傾向などを把握できます。同様に、 ルーブリック採点では設定した課題の評価基準により、客観的で画一的な評価をクラス単位や学年単位で行い、 特定の基準が評価にどのような影響を与えるか示すことができます。これは、生徒が何を理解していて、何を理解できていないか可視化することで、 教員が成績をつける上で役立ちます。
例えば、下記の画像に示されているルーブリックスコアは、学生が論文や論証の書き方でサポートが必要としているか、確認できます。また、 「e-rater」は、英文法エラーパターンに関するデータの検知を提供します。
教員は、各生徒の類似度スコアのサマリーを閲覧することで、、アカデミック・ インテグリティの理解に関するクラスの傾向を把握することができます。また、 学生が自らの成績やフィードバックを閲覧しているかを確認することもでき、学生のエンゲージメントを測る上で重要な指標となります。
学生は授業についていけない場合、自分が理解できていないことを打ち明けないことが多いです。しかし、学生のデータを確認することで、 教員は問題点に迫ることができ、学業に苦戦している学生や迷いを感じている学生に対して、 最終評価を与える前に適切な指導を行うことが可能となります。
また、Feedback Studioは、
- 一定期間の提出物の総数
- 類似性チェックが行われたレポートの総数
- 指定された類似性スコアよりも高い提出物の総数
- フィードバックが利用された提出物の総数
などの統計データを測ることができます。
教員同士の連携から、個々のクラスまで詳細に渡るデータを提供することで、管理者が学校全体の透明性を確保できるようにサポートします。
- 類似性レポートのスコアが高い学生の割合は何%か?
- 類似性が高いレポートの数が最も多いのはどのクラスか?
- どのクラスが学生の提出物に対するフィードバックを利用しているか?
- フィードバック機能を使用した提出物が最も多いのはどのクラスか?
このような情報をFeedback Studioの機関データを使って調べることが可能です。
[地区、学校、およびクラスレベルでの使用状況と潜在的な盗用を追跡する]
コースレベルでデータの透明性を高めることで、カリキュラムを改善し、成果を向上するための準備が整います。管理者は、 特定の教員がアクティブユーザーであることを確認した場合、その教員に学内利用に関するメンターとしての役割を勧めたり、 あまり利用されていない教員方に対して、トレーニングを提案するなど、統計データは管理者にとってもメリットにつながります。
Gradescope・Feedback Studioの使用有無に関わらず、”フィードバック” をすることと学生のパフォーマンスの間に相関関係があるかを調べ、 学習をより有意義にするため形成的フィードバックをカリキュラムの中に導入するよう努めることをお勧めします。
フィードバックと評価で、恩恵を受けるのは学生です。評価を活用してフィードバックを行い、指導を改善するためのデータ・ インサイトを取得することが出来れば、学生はさらに評価から恩恵を受けることができます。